スポーツ庁は、11月28日~30日にドイツ・ミュンヘンで開催されたスポーツ産業の展示会「ISPO Munich 2023」に初出展いたしました。会期前日27日に実施したミュンヘンのスポーツ産業事情を学ぶ「ビジネスツアー」も含め、その様子をレポートします。
ISPO前日、FCバイエルン・ミュンヘンの聖地へ
11月27日朝9時30分。翌日からスポーツ産業の展示会ISPO Munichが始まることに先立ち、地下鉄フレットマニング駅B出口に、この日の“ビジネスツアー”への参加者が集まりました。せっかくミュンヘンまで来たのだから、少しでも現地のスポーツ産業について(楽しく)学んでいってほしい…。ビジネスツアーはそんな思いから、スポーツ庁でアレンジして行うものです。
駅から外に出ると、そこには、FCバイエルン・ミュンヘンのホームスタジアム「アリアンツ・アレーナ」が目の前に!色が変わることで有名ですが、この日は白でした(変わってない)。
FCバイエルン・ミュンヘンとは、ドイツサッカーリーグ・ブンデスリーガに所属するプロサッカーチームで、数々のドイツ代表を輩出してきた強豪です。まずはスタジアムツアーに参加しました。案内してくださったフロリアンさんによると、7万人以上入るスタジアムですが、毎試合チケットは完売。VIP席は複数シーズンの継続購入が基本ですが、数年先まで予約で埋まっているとのこと。
企業向けの小部屋もかなりの数ありました。はっきり言って儲かっています。併設するミュージアムは、これまで獲ってきた数々のタイトルで埋め尽くされていました。日本でいう(かつての)読売巨人軍か…と納得する筆者。歴史とスポーツビジネスの成功例を体感した一同は次の訪問地へ。
14時05分、JETROミュンヘン事務所に到着。鷲沢所長からドイツおよびバイエルン州の経済事情を伺いました。プレゼンでご紹介いただいた数値から見えてくる状況以外にも、スポーツクラブの制度から、とある公園で人気という川サーフィンまで、様々な角度からの意見交換に発展。日曜日はお店が閉まっているので、家族で散歩される方が多いとの情報も。こうした情報がビジネスチャンスにつながるかも!?
しっかり学んだところで、今回のツアーは終了。翌日から始まる展示会ISPO Munichの設営確認に向かいました。スポーツ庁ブースはほぼ出来上がっていて一安心も、現場はまだまだ絶賛設営中!こうして夜は更けていきます…。
ISPO Munich開幕!「何ができるか」を聞かれ続けた3日間
11月28日、ISPO Munichが始まりました。スポーツ庁はA-1ホールにブースを設置。一般から募集した山本化学工業株式会社、株式会社そらのした、一般社団法人日本スポーツ連盟のブースのほか、パネル展示、そしてスポーツ庁の推進する、日本のスポーツ産業のさらなる国際展開を支援するプラットフォーム「JSPIN」等のPRを行います。
ISPO Munichは、広くスポーツ産業を対象にしていますが、ホールごとに大まかに業種分けされています。スポーツ庁の場所は、アウトドアブランドがメインのエリアだったのですが、ブースの上部に「スポーツ庁」とカタカナで、「JAPAN」と英語で入れていたことが奏功したのか、外国の方はもちろん日本の方からも「何のブースですか」「どういうことができる?」と声をかけてもらいました。特に、海外の方からは、「日本の企業を紹介してほしい」、「一緒に何かできないか」といった問い合わせが多くありました。まだまだこれからですが、嬉しい悲鳴!
今回、残念だったのは準備期間が少なく、スポーツ庁ブースへの日本からの出展企業の誘致が十分できなかったこと。人通りの多い場所だっただけに、売り込みはもちろん、意見交換だけでも企業様にとっては十分価値があったのでは…と反省が残りました。出展された3者も、「初めて海外に出展して分かったことがたくさんある」「多くの方から興味を持ってもらえた」「海外進出の方法を考えるきっかけとしたい」との声が…。プラットフォームとしてのさらなる飛躍を誓ったミュンヘンでの経験でした。
◇JSPIN事務局
JSPIN事務局のメンバーが、日本のスポーツ産業のさらなる国際展開を支援する活動等をご紹介します。
※所属・肩書等は2023年12月末の執筆当時のものです。